2011年2月5日土曜日

IVAWがオバマの一般教書演説を批判

IVAWがオバマの一般教書演説を批判しています。


(日本語訳:イラク市民レジスタンス連帯委員会)
帰還兵士は大統領が現実を把握していないと見ている

オバマ大統領の昨夜の一般教書演説は軍服の男女の貢献を賞賛し、帰還兵士に必要な待遇を約束した。しかし演説は、大統領が帰還兵士に直面している厳しい現実を把握しておらず、彼らの必要なものに対処する計画を作成していないことを示した。戦争に反対するイラク帰還兵の会(IVAW)は大統領が無視した帰還兵の必要なものに対応するという戦争の人的、財政的損失を削減する勇敢な決意を持ったイラクとアフガニスタンの帰還兵の声を代弁する。

オバマ大統領はアフガニスタンとイラクの戦争が米軍と経済に対してむき出しにしている大変な犠牲を全く過小に語った。アフガニスタン戦争は今や米国史上最長の戦争である。米軍の医療経費は全米平均の2倍の割合で急増し、ペンタゴン[米国防総省]の予算の主要な額を占めている(USAトゥデー紙 2010年4月25日)。2009年は、記録が付け始められて以来、精神性医療疾患が入院の主要な要因となった最初の年となったのであり(USAトゥデー紙2010年5月16日)、それはすなわち複合トラウマの不気味な象徴である。オバマは演説の中で帰還兵士が「頭を高く上げて」帰国していると述べたが、それは記録的な自殺率の中には反映されない作り話である。
「オバマ大統領、あなたは、我々の兄弟姉妹が受けるべき治療を受けていないために苦しみ自殺するのを見ている時に、我々が頭を高く上げていると本当に思っているのですか?兵士たちは長い拍手の中断以上に、人間らしい治療を受ける必要があるのです。」とイラクに2回派兵された帰還兵士であるIVAWのマギー・マーチンは言った。

IVAWの帰還兵士たちは10月に開始された、トラウマにかかっている兵士を戦場に再配備しようという米軍が広範囲にやっている行為を終わらせるために健康回復作戦の運動の先頭に立っている。

「兵士は以前の実戦配備中に受けた傷の治療を受けることもなく実戦に再配備せざるを得ない。軍隊内の性に関する被害のトラウマ、外傷性ストレス障害、外傷性脳負傷が結果として無制限に増大していて、それは人的にも財政的にもその損害は受け入れられないものである。」と米国陸軍で14年間軍務につき、現在は戦争に反対するイラク帰還兵の事務局長であるホセ・バスケスが語った。
失業は多種多様な再配備と不十分な治療によるもう一つの高い損失である。労働統計局の1月発表の報告では最近の帰還兵はほぼ12パーセント―すなわち全米平均より2.3%高い失業率であることを示している。戦闘中に受けた精神的肉体的負傷は帰還兵士が就職先を見つけ自らの仕事を開始するのをより困難にしている。

「大統領はアフガニスタンからの撤退が7月に始まると言ったが、撤退はいつ終了するのだろうか?全ての兵士を即時帰国させ、彼らの得た治療に資金を投入しよう」とイラク戦争帰還兵士でIVAWメンバーのザック・チャオテが言った。