2010年7月26日月曜日

IVAWがブッシュ政権の戦争犯罪訴追を要求

IVAW(戦争に反対するイラク帰還兵の会)の大会で、ブッシュ政権の対イラク戦争の戦争犯罪の訴追を要求する決議が採択されました。決議案の提案者は昨年の全交(平和と民主主義をめざす全国交歓会)に参加したTJブオノモさんです。
(日本語訳:イラク市民レジスタンス連帯委員会)

ブッシュ政権高官を戦争犯罪で訴追する

IVAW大会決議 (提案:TJブオノモ) 2010年7月10日

ブッシュ政権が事前に計画を立ててイラク侵略を正当化するために情報操作を行ったことを主張する。

アメリカ合衆国に対する差し迫った危機となっているのだという国民の意識がねつ造されたために合衆国憲法と国際法の下では違法であると見なされたであろう軍事行動に至ったことを理解する。

アメリカ合衆国憲法第1条第8節は、行政部ではなく立法部に対して交戦権を付与する権限を与えていることを確認し、責任を持ってその行為をするために、立法部は正確で客観的な情報を提供されなければならないことを認識する。

米国のイラク侵略の結果何万人もの、おそらくは何十万人もの人々が死んだことを認める。

イラクとアフガニスタンで拘束者に対して行った拷問と強圧的な尋問をブッシュ政権が違法にも許可したと主張する。

ブッシュ政権が利己主義によってイラクの経済、財政、その他の法律を改変したことは、占領国としてのアメリが合衆国が忠実である義務を有する国際法の下では違法であると主張する。

ブッシュ政権は、イラクが軍事占領下にいる間に米国の石油企業がイラクの油田を支配しようとするのを支援したと主張する。

以上に主張された行為がどれほど反乱者をあおり立て、全ての側で犠牲者を増やす結果となったことであるのかを理解する。

さらに、以上に主張された行為によってどれほどテロリストがアルカイダに要員を獲得する助けとなり、米国市民の安全にどれほど損害を与えることになったかを認識する。

米国司法長官がブッシュ政権の高官たちを以上の主張された犯罪を犯したことで訴追しないとしたのは、国民からの継続した圧力が不十分であることによって政治的な決意が欠けていたからであると認識する。

この高官たちの訴追は、ブッシュ政権の高官たちが転覆してしまったと伝えられるアメリカ合衆国憲法と国際法の将来のもっとひどい侵害を防ぐために、必要不可欠なものであると理解する。

IVAWはここで、イラクとアフガン民衆に代わって、いかなる正義が得られるべきかを保障する試みとして、ブッシュ政権の高官に対する訴追を支持する。

イギリス下院でクレッグ副首相が「イラク戦争は違法であった」と発言

イギリス議会下院でクレッグ副首相(自由民主党)が、イラク戦争は違法であったと発言しました。一国の副首相が国会の公式の場で発言したわけですから、ブレア元首相たちを戦争犯罪人として訴追する法的根拠ができたということです。「イラクに対する違法な侵略」をやったのですから、当然裁判を受けなければなりません。
イギリスでイラク戦争検証委員会を開かせた反戦運動の力がこうした発言を引き出したと言えるでしょう。

(日本語訳:イラク市民レジスタンス連帯委員会)

イラク戦争は違法であったとニック・クレッグが発言。今こそブレアを法の裁きにかけよう

 ストップ戦争連合

http://stopwar.org.uk/content/view/2007/1/

ニック・クレッグ副首相は下院において、国中のどの居間においても常識となっていること、すなわちイラク戦争は違法である、と発言した。彼は今こそこの著しく破滅的な国際法違反をやった張本人たちを、何よりもトニー・ブレアを、確実に法の裁きにかけるために自らの権限を行使しなければならない。そうなって初めて我々はこのような違法な侵略行為が二度と繰り返されない保証を得ることができるのである。

ツー・サークルド ネット 2010年7月23日

 英国のニック・クレッグ副首相はデビッド・キャメロン首相にとっての最初の議会で発言に立った時にイラク戦争は違法であると発言して論議を引き起こした。

 そのためにトニー・ブレア元首相は戦争犯罪裁判を受けろという要求があらためて起こり、2003年のイラク侵攻に参加したイギリス軍も訴追を受けるかも知れないという懸念が出ている。

政府の当初の対応は、クレッグが首相の代役を務めているにもかかわらず、彼が個人的な立場で発言していると主張して、ジャック・ストロー元外相に「イラクに対する違法な侵略の全ての最も破滅的な決定を行った責任を取る」べきであると要求したことを大したことでないように見せることであった。

 「連立政権はイラク紛争が合法的なものであったかどうかということについての見解を表明したことはない。しかしそのことは政府の個々の要員が個人の見解を表明してはならないと言うことを意味しない。」とキャメロン首相のスポークスマンが言った。

 しかし、ロンドン大学のフィリップ・サンズ教授などの国際法学者は、水曜日の副首相の言説には、下院において政府を代表して発言していたのだから、法的な意味があると言った。

 「議会の中での政府の閣僚の法的状況に関する公的な言明は、イラク戦争が合法的なものであったかどうかについての見解を形成する際に、国際法廷が関心を持つ言明になるかも知れない。」とサンズ教授はガーディアン紙に語った。

 自由民主党の指導者であるクレッグは自らの党の長い歴史を持つ戦争反対の意見を実質上声に出したのであったが、その一方でキャメロンは保守党の多数派と同様にブレア政権と一緒になって2003年の対イラク戦争に支持の投票をしたのである。

 息子のトムがイラクで殺されたレッグ・キーズは下院でのクレッグの発言を根拠にしてブレアに対する訴追を開始する準備をすると言った。

 「楽しみにしていますよ。非常に満足がいくことになりそうなので十分な資金を集められるか真剣に検討します。」とキーズはデーリー・メール紙に語った。

 2003年のイラク侵攻時の国防委員長のボイス上院議員も、誰が訴追を受けようとも、前線の兵士ではなくブレアでなければならないと示唆した。

 「法務長官はイラク戦争は合法的であると私に断言しました。私はその書類を持っています。もしも訴追が行われるならば、そう断言したことは、ブレア氏が兵士たちの面前で被告人席に着く事から始めなければならないと言うことなのです。」

 イラク検証委員会に提出された証拠が示すところでは、ゴールドスミス法務長官は国連決議1441号が「国連安全保障理事会によってさらに決議がされないのであれば軍事力行使の権限を与えるものではない」と政府に前もって助言していたのだが、その後のイラク侵攻直前になって対イラク戦争の合法性についての考えを変えていた。