2008年1月18日金曜日

パキスタンにおける法の支配を支持しよう

コードピンク 活動通信 2007年12月27日

 私たちの心と気持ちはベナジール・ブットの死を悼むパキスタン民衆と共にある。私たちは彼女の家族と、数十年来ブット一家を励ましの源泉であると見てきた幾百万もの支持者たちに、深い哀悼をささげる。私たちはまた、この凶悪な犯罪で殺害された他のパキスタン人の家族に対して弔意を表明する。

 私たちコードピンクは、「次の戦争を今とめよう」を執筆している時にブット元首相と連絡を取り合っていた。実際、ブットは快く一文を寄せてくれてが、それは過激主義と「地球上に誰も勝者がいないハルマゲドン[大決戦]に至る文明間の衝突」に反対するための主張であった。
 もしもブットの死が何かを証明するとしたら、それはムシャラフ政権が完全に失敗し、ムシャラフを支援するブッシュ政権の政策が完全に失敗したと言うことである。パキスタンの市民社会は長らくムシャラフの辞任を要求してきたのである。今やナワズ・シャリフ元首相のような新しい指導者がこの要求に自らの声を付け加え、ブットの死の責任はムシャラフにあると主張して彼の退任を要求している。

 コードピンクは、ムシャラフが民主的なパキスタンに今日立ち向かう最大の障害物であるということに同意する。彼は過激主義者と闘うこともできないし、法の支配を尊重する社会を築き上げることもできない。コードピンクの共同創設者のメディア・ベンジャミンと活動家のタイゲ・バリーが最近、彼の独裁主義のやり口を味わったのであるが、二人は政府機関員に銃口を向けられて誘拐されカー・ジャックされ、それから国外追放されたのであり、その理由は民主主義支持の運動を支援したからである。

 アメリカ政府はこの機会を使ってパキスタンに対する政策を根本的に変えなければならない。ブッシュ政権はムシャラフに対する揺るぎない支援者であり、2001年以来100億ドル以上の財政支援を彼の政権に提供してきた。ムシャラフがパキスタンの民主勢力を攻撃するためにアメリカの資金を利用したために、パキスタンの穏健な政教分離勢力の中で反米感情が高まることとなった。アメリカ政府に対して、ムシャラフが退陣して暫定政権が独立した司法を回復し、報道機関に対する規制を撤廃し、公正な選挙の条件を準備するまで援助を差し止めることを求める私たちの署名に協力してもらいたい。

 私たちはまた、パキスタンで過激主義が増大する重大な根本的理由の一つへの注意の集中を開始しなければならない。:すなわちそれは極端な貧困であり、特にアル・カイダが最も活動を活発にしている部族地域で特に根強いのである。

 ベナジール・ブットは私たちの本のために書いてくれた文章の中でこのことについて語った。彼女の言葉は当時心を強く打ったが、彼女の死に際してなお一層心を打つものである。
 「宗教的過激主義の背景に背を向けて増大している貧困を無視しても、すでに困難な世界の状況を悪化させるばかりである。対テロ戦争とは第一に暴力の使用をもとにした戦争だと理解されている。しかしながら、経済自身が暴力を持っているのである。ちょうど自ら食べることができない家族の自暴自棄が持つように。」
 「戦争好きや強欲というものは大きな希望を持って始まった新世紀を特徴付けるイメージになることはできない。私たちは精力の方向を向け直して、民主主義の価値や、責任性や、広範な基盤を持つ政府や制度を推進しなければならないし、そのことで民衆のまさに現実の、まさに緊急に必要なものに応えることができるのです。」

 パキスタンにおいてであろうが、自分の国においてであろうが、私たちは寛容と協力と人類家族の緊急の必要を満たすことをもとにした世界を築くことに献身することで、ベナジール・ブットに賛辞を送ることができる-そしてそれらがもっと平和な世界の主要な柱なのである。