2011年5月4日水曜日

メーデーアピール・イラク民衆抗議行動委員会

IFC(イラク自由会議)が中心を担っているイラク民衆抗議行動委員会のメーデーに向けたアピールです。


(日本語訳:イラク市民レジスタンス連帯委員会)

今年のメーデーにあたって

イラク民衆抗議行動委員会 2011年4月27日

5月1日は全世界の労働者の日である。それは世界の労働者の連帯の日であり、世界は労働者なしには動かすことができないことを労働者が示す日である。今年の5月1日は中東における自由と幸福を要求する大衆蜂起を目撃しているのであり、その蜂起は腐敗した政権を打倒し他の政権に脅威を与え、中東地域と世界の政治的力関係を変えてしまった。これらの蜂起の中で労働者は自らの要求を獲得する上で主要な役割を果たしたのである。

この8年間イラクでは労働者の団結権や抗議権は否定されてきた。これらの権利は前政権下で禁止され、それが新しい「民主主義の」イラクにも持ち越されているのである。国際通貨基金や世界銀行はイラク政府が政府補助金による主要な事業を中断してその民営化に道を開く計画を作り上げた。そこには、もしも実施されたら数十万人の労働者をレイオフする計画が入っている。この計画に加えて、世界銀行とIMFはイラク政府に対して食料配給券に示されている品目数を削除するか削減し、ガソリン価格への政府補助をやめ、労働者の賃金を凍結し、教育と医療を民営化しろと命令した。

その上、宗派主義諸党派によって実行されている殺人と虐殺は職場の労働者の命を奪うのを全く止めていない。さらに、これらの諸党派は宗派に基づいた労働者連合体や労働組合を設立して労働者の分裂を生み出している。彼らがそうするのは、腐敗した内閣を打倒し1927年の労働法のような新しい労働法を押しつけることで20世紀前半のイラクの政治史を牽引したのが労働運動であったからである。

今日では、イラクと中東におけるこの革命的情勢のただ中にあって、イラクの労働者はこうした重荷から社会を救い出すという仕事を実行している。どの要求を実現するためのあらゆる歩みも労働者だけではなくイラク社会全体にとっての決定的な獲得物である。

今年の5月1日は、占領軍による経済・政治政策を拒否する日に、あらゆる種類の汚職を拒否する日に、イラクの幾百万人もの人々の貧困化を拒否する日に、でたらめな逮捕や秘密刑務所や拷問を拒否する日に、憎むべき宗派別の政治権力分有を拒否する日にしよう。

メーデー万歳