2010年4月29日木曜日

アラウィは石油法制定を最優先

「イラク国民議会選挙」で第一党となったアラウィはイラクの石油をグローバル資本に売り飛ばすイラク石油法の早期制定をねらっています。(日本語訳:イラク市民レジスタンス連帯委員会)

イラク炭素化合物法[石油法]を優先する:アラウィ

ガルフ・インザ・メディア 2004年4月1日

イヤド・アラウィ元イラク首相は昨日、最近数ヶ月に全世界的な石油メジャーと結んだ契約を尊重し、彼の政治ブロックが政府を結成すれば新しい炭素化合物法[石油法]を制定するように早急に動くと語った。

しかし、自らの宗派横断的なイラキヤ連合が3月7日の国民議会選挙で最大の議席を獲得したアラウィは、契約は小さな修正が必要かもしれず、イラクのエネルギー部門ではもっと競争があってほしい、と述べた。

 「我々は全ての契約を尊重する。我々が全ての合意を尊重するのは、それがとても重要なことだと確信しているからだ」とアラウィは語った。イラクは、何年間もの放置と戦争のあげく荒れ果てた油田を一新するために、石油メジャーに数十億ドルの契約を与えた。バグダッドの目標は石油生産能力を現在の日量250万バレルから約6年間で日量1200万バレルに拡大することである。

 こうした契約はイラクを全世界の石油生産国の中でトップランクへと飛躍させるかもしれない。戦争でひどく荒廃したこの国は世界3位の石油埋蔵量を持つが、世界第11位の石油生産国に過ぎない。この契約に参加した企業には米国の石油メジャーのエクソンモビール社やヨーロッパ最大の石油企業のロイヤル・ダッチ・シェル社や、それにロシアのルクオイルと中国石油天然ガス集団[中国の国有石油大手会社]が入っている。

アラウィはイラクにはエネルギー部門を管理する石油ガス法がイラクにないことを嘆き、法案を国民議会に上程するように早急に動くと言った。「それが優先事項であることは明らかだ。」、「時間は長くかからない。」とアラウィは言った。2004年から2005年にイラク暫定政府を率いた彼は、ヌーリ・アル・マリキ首相が首班であった政府が契約を結んだやり方について「強く保留」すると言った。

「しかし、契約は調印された。我々はそれを妨げてはならないし、尊重しなければならない。おそらくあちこちを少しは修正するだろうが。」とアラウィは言った。どのような修正をするのかと聞かれて、彼は契約がイラク側から「完全な状態」で扱われたかどうかということについて懸念していると言った。彼はまた、石油ガス部門がもっと競争に道を開くようにしたがった。

 アラウィは、石油相だけよりも、石油ガス部門を監督するために首相として彼が設置したものに似た炭素化合物[石油天然ガス]専門家会議の方が望ましいと言った。「我々は結局は経営者であるよりは調整者としての石油省を持ちたいのであり、経営は民間部門と投資者によって指揮されなければならない。」「他の企業がイラクに参入する余地は多い。我々には大規模な投資が必要だ。」とアラウィは言った。

彼は中央政府が同意をしないで、バグダッドと半自治的な北部のクルディスタン地域を含む石油産業の発展を妨げたと非難した。クルド政府とバグダッドはイラクのクルディスタンが独自に外国の石油企業と署名したが中央政府が非合法であると言っている石油の契約について何ヶ月も論争をしてきた。

クルディスタン地方政府とバグダッドが収入と生産分与を巡って争ったために石油輸出は停止された。クルディスタン地方政府の天然資源大臣は1週間前に、新政府が成立すればすぐに石油輸出を開始する用意ができていると言った。

「中央政府とクルディスタン地方政府の間でつまらない争いがあって、この問題のために我々は多くの時間を失ったが、それはイラクの中央政府によって始められたものだ」とアラウィは言った。