イギリスのイラク戦争検証委員会(チルコット委員会)がブレア元首相を再喚問します。
(日本語訳:イラク市民レジスタンス連帯委員会)
トニー・ブレアがイラク戦争検証委員会に再喚問
トニー・ブレアが「矛盾した証言」、すなわち明らかに彼以外はみんながウソであると知っているものについて、イラク戦争検証委員会に証言をするために再び喚問された。
デーリーメール紙 2010年10月26日
トニー・ブレアは今年初めに行った証言の「食い違い」についての新たな疑問に答えるためにイラク戦争検証チルコット委員会によって再召喚されることになる。
ブレア前首相は2003年の米国主導の侵攻に対してどのような政治的後押しを行ったかを明らかにするように求められるようだ。
彼はまた、議論の的になった戦争にイギリスが参戦したことにどれほどの合法性があったのかに関してさらに説明を求められている。ジョン・チルコット卿は来月ブレア氏に対して、2011年はじめの公聴会に出席を求める手紙を書く。
今年初めの6時間の証言で、ブレア氏はイラク侵攻を精力的に擁護する論陣を張り、サダム・フセインを除去したことに何の後悔もないと主張した。彼は独裁者が持っていると思われていた大量破壊兵器に関する「ウソ」を根拠にしてイギリスを参戦させたことは否定した。
彼の証言時間の最後に、聴衆の一人が「何だって、後悔していないって?冗談じゃない、他の人々は「お前は嘘つきだ」「そして人殺しだ」と野次り倒しているんだぞ」と叫んだ。
ジョン卿は、「私のチームはイラク侵攻に関する何千もの政府の機密文書を徹底して熟読しているので、もしも証言の中に矛盾か食い違いが見つかったなら、証人を再召喚する」と事前に説明している。
ライアム・フォックス現国防長官はジョン卿に対して、イギリス兵士がイラクとアフガニスタンの戦争にいる期間の国防費を自分が削減したのだという侮辱的な証言を押しつけられたので、今年初めにゴードン・ブラウンを検証委員会に再召喚するように要請した。
当時のブラウン首相は下院議員たちに労働党政権下の国防予算は「実際に毎年上昇していた」と検証委員会に言ったことは間違いであったと言ったのである。
1月に、強情なブレア氏はイラク侵攻について「後悔していない」と証言した時にイギリスの戦死者の家族から野次られ罵倒された。しかし彼は同じ事をまたするだろうと明言し、世界の指導者たちにイランに対してもうすぐ同様の決定を行わなければならないかもしれないと警告した。
70万人ものイラク人と179人のイギリス兵士が死んだにもかかわらず、ブレア氏は6時間の証言の最後に「責任は感じるが後悔はしていない」と言った。一片の良心のとがめもなかったのである。
サダムは「怪物」であり、大量破壊兵器を所有する「可能性」を防ぐためであったとしてさえも、彼を排除することは正しかったのだ、とブレア氏は言った。
彼はイランの核兵器計画は今やはるかにに大きな脅威になっていると警告した。